レポート











レポート2

☆江戸川のんびり川紀行

03年5月25日(日)午前9時〜午後3時15分
JR松戸駅→柏駅→川間駅→江戸川土手→清水公園→江戸川土手→利根運河→運河駅

★ちょっとピンぼけな写真になってしまいました。

   
      座生川の前近代的工法                   アサザ咲く

 5月25日の天気予報は「曇のち雨」が次第に「雨」に傾きかけて、「参ったな」と思っていたら、当日は暑からず寒からずウォーキング日和となりました。今年はまだ1度も雨にたたられていません。強力な「晴れ男」「晴れ女」が参加されているようで、うれしい限り。柏駅経由、東武野田線川間駅へ。ここからの参加者も合わせて、総勢42名でスタート。すぐに江戸川土手に出る。目の前に広がる江戸川は、海から44km地点。両岸ともに柳が茂り、ヨシ原も広がって緑なす美しい江戸川。ヨシ原からは「ギョギョシギョギョシ」とかしましく鳴くオオヨシキリ、「ヒッヒッ」と鳴くセッカの声。下流へ向かって歩き出すと、しだいに河川敷は時にグラウンドに、ゴルフ場にと人間様にとっての有効利用が優先される状態へ変化していく。
 江戸川土手を離れて、清水公園を目指す。清水公園手前にかつての座生沼を埋め立て、座生川を改修したなんとも前近代的河川工法のサンプルを見る。石積みの人工的護岸によって、水質悪化が進み、なんとも「いやはや」の光景。そして休日の清水公園は家族連れでいっぱい。フィールドアスレチックにバーベキュー広場ってやはり人気なんですね。公園内の小さな水路にアサザが黄色い花を咲かせている。霞ヶ浦でかつて一面に咲いていたといい、数年前から「アサザ基金」が再生に取り組むこれがうわさのアサザ。その水面の上をギンヤンマがパトロール。シオカラトンボが産卵し、オオイトトンボ?かと思われる青と黒が印象的なイトトンボもよぎった。こんな小さな水面を頼る生き物たちが気の毒になる。

   
        花野井住宅の風情のある門                熱弁?の「とし」

 公園内で少し早めの昼食。記念撮影も済ませて、午後の部はまず国の重要文化財である花野井住宅を見る。茅葺きの古民家は流山市前ヶ崎城跡から移築され、現在も時々は囲炉裏に火を入れて、建物を大切に保存している〔築300年以上)。太い梁の荒削りな美しさ、陰影のある土間のたたずまいも屋根の細かい細工もさすが重文の貫禄であった。住宅地を抜けて江戸川土手に戻ろうとして、スーパー堤防化工事に行く手を阻まれ、少々難儀した。その間に「とし」は突然肉離れとなってしまい、参加のみなさんにご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。野田橋を越え、キッコーマンしょう油工場の御用藏などを堤防上から見る。その背後に鬱そうと繁る森は報恩寺と88カ所巡りの鎮守の森。小さいながらもスダジイなどの巨木で構成される森のなかに88カ所をたどる道はうねうねと続き、けっこう歩きでがある。面倒になってショートカットしたので、「それじゃ御利益はないよ」とか。
 あとは、利根運河目指して、ひたすら土手上を歩く。玉葉橋がなかなか近づいてこない。運河はそのまだ先、見えてはいるが、それゆえに距離を一段と感じてしまった。利根運河に沿って運河駅まで少々疲労感を感じつつ、それでも何とか歩き通すことができた。全行程12kmほど。  






☆春の谷津田観察会

03年4月27日(日)午前9時〜午後3時15分
JR松戸駅→新鎌ヶ谷駅→印西牧ノ原駅→谷津田→日本医大病院→谷津田→印西牧ノ原駅

   
フデリンドウ     微妙な色合いの斜面林

 4月27日(日)天気に恵まれた観察会への参加者は59名にのぼり、多めに用意したはずの資料は1枚も残らなかった。北総公団線印西牧ノ原駅からスタート。駅を出てすぐの駐車場脇の道で早速スズメノエンドウとカラスノエンドウを比較観察。造成したものの、いまだ広大な空き地となっているニュータウン予定地のそこここ、いたるところにフデリンドウの可憐な姿を見る。足を落とす場所を気をつけないと踏みつけてしまいそう。上空間近に夏のタカ、サシバがゆうゆうと2羽旋回している様を肉眼でもよく見ることが出来た。彼らにとって谷津田はカエル、ヘビなどを狩るエサ場であり、周囲の樹林地は繁殖に格好の住処、この環境を長く保全することが求められるゆえんでもある。
 谷津田ではすでに田植えの準備が始まっている。この印西市、印旛村にかけての谷津田はすべて現役の田んぼであるからすごい。最近では各地で休耕田が増えている中、貴重な現役谷津田を取り巻く斜面林は、まさに新緑。樹種によって微妙に異なる若葉の色調が見事なハーモニーをかなで、まさに「山笑う」状態。ブラシのような白花をたくさんつけるウワミズザクラが見ごろ。似た花をつけるイヌザクラはまだ蕾み。そんな樹下には野草が咲き乱れる。ブルーが際立つホタルカヅラ、清楚な美しさのヒトリシズカ、可憐なジロボウエンゴサク、ジュウニヒトエ、野草の群落が続くから、つい「次は何?」と先へと歩み、気がつくと昼近い時間。日本医大病院でトイレを拝借し、再び谷津田に戻ってお昼の休憩。カエルの声があちこちで聞こえるのどかさに、いつまでも休んでいたい気分だが、60名の大集団で記念撮影をすませて、帰途につく。疲れも出始め、歩くペースにかなりの差が出たため、先頭グループから遅れること数十分、落伍寸前の最後の女性を待って印西牧ノ原駅に帰りついた時には、全員解散して姿はなかった。当初、観察主体だからいつものように歩かないつもりでいたにもかかわらず、いつも以上に長い距離を歩いたお疲れ観察会でした。
 ところで、こうした可憐な野草をもっと身近な、たとえば自分の庭でと、つい持ち帰りたくなる方もあるかもしれませんが、繊細な彼らはどこでも根付くわけでもないから、結局枯らしてしまう危険性大。それにたとえ1株でも100人がとれば100株消滅するのですから、気軽に持ち帰るのは止めてほしいものです。やはり野にあるほうが本来の美しさを発揮するでしょうから、毎年の観察会でその無事な姿を楽しむようにしたいものです。






☆手賀沼と巨樹めぐり

03年3月23日(日)午前9時〜午後3時15分
JR松戸駅→北柏駅→手賀沼・北千葉導水ビジターセンター→妙照寺→大井香取神社→手賀沼大橋→高野山香取神社→志賀直哉旧居跡→本町香取神社→我孫子駅



妙照寺の雄大な姿の大杉             迫力のある香取神社の巨ジイ

 ついに「春到来!」を実感させる陽射しも暖かく晴れた観察会日和となりました。手賀沼とその周辺に点在する巨樹を巡るのは2年ぶり。北柏駅にも参加者が大勢集まり、総勢四十数名の御一行様となる。大堀川に出ると、大きなコイが何匹も泳ぐ姿が見える。さらにカワセミも、コサギも、コガモもそこここに見られた。これも手賀沼の水質浄化がもたらした変化だろうか?北千葉導水事業で利根川から取水された水の一部が手賀沼浄化に使用されている。毎秒9.5立法メートルの水が勢い良く沼に注ぐ様は壮観でさえあるが、単にきれいな水を引いて汚水を薄めるだけでは真の問題解決にはならないと、「とし」が説明。浄化水確保も新たなダム建設の目的にされる可能性、さらにそのダム建設が千葉県の財政をいっそう圧迫することも考えあわせると、手賀沼浄化のためにえんえんと水を使うことは出来ないことも知っておかなくてはならない。手賀沼から大津川を経て、妙照寺(沼南町大井)へ、大杉を見に行く。幹回り580センチ、ただ1本空に向かって悠然と枝を伸ばす姿は一見の価値あり。太い注連縄を張られて文字どおり見事な御神木だった。
 台地上の畑や農家が点在する中に、福満寺と隣り合って香取神社がある。ここにはスダジイの巨木が3本あり、その迫力満点の姿に風雪に耐えた年月の重みが感じられる。ねじれ、うねる幹の様にはただ圧倒されるばかりである。ここ香取神社で記念写真撮影。


香取神社の巨ジイを見る

   畑の脇のコブシが咲き始め、ウメ、ヒガンザクラ、マンサク、ミツマタなど含めあちこちで花見を楽しめる。手賀沼畔に戻り、昼食。午後は手賀大橋をわたり、高野山の香取神社へ。ここにはイチョウの巨木があり、その1本にはニホンミツバチが巣を作っている。また、ここは境内にヤブツバキがたくさんある珍しい神社、ちょうど見ごろの美しい花をつけていた。控えめな美しさがヤブツバキの魅力である。
 我孫子はかつて、志賀直哉、武者小路実篤、杉村楚人冠など文人が多く住んだ土地でもあり、帰り道に志賀直哉旧宅跡にも寄る。その当時は沼の埋立以前で、敷地のすぐ前から沼が始まっていたとのこと、武者小路実篤宅へは舟で行き来したとか、歴史的な事柄を参加者の一人、我孫子市在住のO氏から話を聞く。最後に我孫子駅近くにある香取神社で大ケヤキを見た。
   巨樹の堂々とした姿には、見るものを感動させる力があることを実感できた今回の観察会でした。思いのほか、歩く距離が長く、ただひたすら歩いた点にやや問題もあったかと反省しつつも、全員無事歩き切り、まずはよかったとしておきます。

 

 





☆松戸〜市川の緑地巡り

03年2月26日(日)午前9時〜午後3時50分
JR松戸駅→八柱駅→熊野神社→紙敷→東部スポーツパーク→サイカチの森→駒形神社→大町公園

週間天気予報に一喜一憂していたが、2月23日観察会当日、幸いにも雨は回避できた。曇り空だが、風もなく、もうこれで文句を言っては罰があたると言うものだ。松戸駅西口広場に集まったのは数名、この天気ではやはり少ないのかな?と思いつつ、第2集合場所の八柱駅に着くと、参加者続々到着。用意した40人分の資料では足らなくなり、あわてて追加コピーに走る。毎回、このドタバタはまったくなさけない。
 ともかく、小学生から年輩の方まで50名近い大集団が一団となって、八柱駅を出発。まずは熊野神社へ向かう途中のお宅の庭の樹木から早速観察会スタート。モチノキ、モッコク、トベラ、ネズミモチetc., 次々に樹木名が告げられるが、慌ただしくてとてもおぼえきれない。落葉樹の識別は樹皮や芽、枝のつき方など手掛かりが限られているので、かなり大変。常緑樹も葉はあるが、サワラとヒノキなど似ていて、これもまた難しい。熊野神社はアカガシ、ケヤキ、イヌシデなど幹回り1m以上の樹もある鎮守の森。


アカガシの幹周りを計ってみる

 ついで河原塚の古墳跡の森でもハリギリ、ウワミズザクラ、ムクノキ、エゴノキ、アカメガシワなど多彩な樹木を見ることができた。さらに紙敷には時が止まったような田園風景が広がる。その中心にシラカシの巨木、2本でまるでひとつの森のよう。周囲が開発されているなか、残った貴重な現状はぜひこのまま農業を続けてほしいものだ。



 松戸と市川の市境にある広大な森は、ほとんど入る人もなく、最近まで未知の存在だったようだ。ここでとりあえず昼食。歩き疲れていた小学生2名もこの森でがぜん元気回復。駆け回って楽しそうだ。食後、記念撮影をしてから、午後の部、スタート。荒れた二次林状態、アズマネザサも茂るが、その中に大きなサイカチがそびえる。自生はけっこう珍しいようだ。この森を発見し、今年はじめに「とし」を案内したF氏は「サイカチの森」と命名したと話す。アズマネザサを折って作られたひと一人通れる道をたどって、この広い森を巡る。



 落ち葉が降り積もり、たい肥化した小道を歩くのは心地よい。コブシの巨木が何本もすでに蕾をふくらませている。咲いた時はさぞ見事であろう。このあと、細い道をくねくねとたどって、市川大野駅(ここで数人リタイア)経由駒形神社へ。途中の生け垣に珍しいキカラスウリが何個もぶらさがる。駒形神社では民俗行事「おびしゃ」がかつて行われたというが、現在では形骸化しているらしい。最後に、大町公園へたどりついた。ここは長谷津を自然公園としていち早く市川市が保全した場所。しかし、動植物園、自然博物館はともかく、バラ園、温室などつくられ、本来の大町自然公園から「自然」が消えてしまった名称は、いかがかと思う。ここの池でカワセミを見る。運の良い人たちはキクイタダキも見られたとか。公園の最奥部で、トクサに逆立ち状態で擬態するホソミオツネントンボを見る。寒さに必死でたえる姿が感動的。ここで、本日見ることのできた樹木数は100種をこえるなど「とし」が最後のまとめをして、思いのほか歩きに歩いた観察会は無事終了した。







☆ワシタカの空中ショー


03年2月8日(土)

  久々に暖かな2月8日、江戸崎のオオヒシクイ、霞ヶ浦の鳥を求めて出かけた。まずは3〜4年ぶりの対面になる茨城県江戸崎町のオオヒシクイ。以前にましてあちこちに「オオヒシクイ」の看板が立つ。だったらもっと保護に力をいれろ。霞ヶ浦と稲波、引舟地区を含めて全面禁猟区にして、さらにラムサ−ル登録湿地にしてほしいものだ。そうすれば、オオヒシクイはもちろん、マガン、カモ類も安心して越冬できるだろうに・・・。小野川土手から遥か先の田んぼに50羽近い数のオオヒシクイがエサを啄んでいる姿を確認。首をのばして警戒するオオヒシクイもかなりいて、もっと心配せずに過ごせるようにしたいものだが、ともかく、元気な姿に一安心はできた。


広大なヨシ原ではヨシ刈りの作業中、その上空をチュウヒが飛ぶ

 霞ヶ浦に出て、湖岸を走り、ヨシ原の茂る妙岐ノ鼻野鳥観察ポイントへ向かう。霞ヶ浦はさすがに広い。穏やかな陽気に霞んで、まるで海のようだ。しかし水はこの時期でも濁って汚い。それでも、妙岐ノ鼻に近付くと道路脇の木にノスリが止まっている。肉眼でバッチリ見える近さ。「とし」がウインドーをあけてカメラをかまえるとさすがに飛び立った。妙岐ノ鼻の観察小屋付近で上空を見上げると、あちらに数羽、こちら十数羽と空高く旋回するワシタカが見える。どんどん高く舞い上がって行くかと思うと、ヨシ原から飛び立つものもいて、その数はビックリするほど多い。トビがかなりの数を占めるようだが、しかし、中にチュウヒ、ノスリも相当数見分けられる。おそらくハイイロチュウヒもまじっているだろう。ともかく、20〜30羽以上、タカ柱といえるほどのワシタカがあちらに、こちらにと見られ、ボーゼンとするほどだった。この時期ならではのことだろうが、これだけ集まるのは、エサが十分あればこそだろう。広いヨシ原にはオオジュリン、カシラダカ、ホオジロ、カワラヒワ、ツグミなども数多く見られた。ヨシを刈る人も、漁をする人もいて、その一体感はこれからも長く長く続いてほしいと思った。車以外の交通手段がなさそうな場所なのが残念だが、猛禽類の観察には、聞きしに勝る場所のようだ。


ゆっくりと流れる利根川の雄大な風景

  利根川を下り、波崎漁港へ向かう。その途中、1枚の田んぼにタゲリ20羽以上を見たり、さらに波崎港で無数のセグロカモメ、オオセグロカモメにカワウを見て、その数に圧倒されたりもした。
 お天気にも恵まれたこともあったが、鳥たちがのびのびと暮らせる環境は、ひとにも心地よいことをあらためて感じた鳥見の1日だった。





☆江戸川〜水元公園で野鳥観察

03年1月26日(日)午前9時〜午後3時30分
JR松戸駅→江戸川土手→上葛飾橋→水元公園→権八池→葛飾橋→松戸駅

 例年、天候に恵まれない1月の観察会ですが、今年は風もなく、寒さもひと休みか、穏やかな天気となって、幸先よし!というわけで、松戸駅に参加者が次々と集まってくる。「ちょっと多いかな」と思いながら用意した35枚の資料があっという間に行き渡ってしまい、が〜ん、足りない。朝の挨拶を「とし」にまかせて、不足分の資料のコピーに走る。 コピーを取り終え、江戸川に向かって歩いて来た一行に合流。まずは、江戸川の土手に上がり、江戸川やふれあい松戸川などについての簡単な説明。江戸川土手を歩いて上葛飾橋(松戸三郷有料道路)へ向かう。上葛飾橋対岸の土手は目下大工事が行なわれている。緩斜面化して、コンクリートブロックで補強、その上に土をかぶせる大工事が日曜日もかかわらず行なわれている。水際もコンクリートで固める時代に逆行する工事手法などの問題点について「とし」が説明。

☆これが21世紀の工法?と驚く緩斜面工事

 橋を渡り終え、水元公園に向かって三郷市側の水辺にそって歩く。ぽかぽか陽気に厚着して来たコートを脱ぐひとが多い。やはり旅人の外套を脱がせるのは北風ではなく、太陽のようです。レンガづくりの由緒ある閘門橋をわたって、東京都ヘ入り、水元公園へ。水辺にカモの姿少ない。先ず現れたのが、バン、カイツブリ、ヒドリガモ、オオバン、マガモなど。スコープにとらえられた姿は、愛くるしいもの、うつくしいもの、どれも個性的。水辺にそって植えられたアキニレ、エノキなどにはシジュウカラ、カワラヒワなど群れている。あちこち見るべきものが多いが、さらに見落としている可能性もあるから、できればもっと見ておきたいと欲はつのる。可哀想にスズメ、ヒヨドリ、カラス、キジバト、ムクドリなどは注目してもらえない。  午後はさらにサンクチュアリー観察場所で、枝に止まってあたりを見回すノスリの姿を発見。アオサギ、カワウの群れも迫力がある。水元公園で釣りをするひとの後ろでちゃっかりエサをねだるダイサギ、コサギもいて、ビックリ。これを「共生」とは言わないだろうが、脚を傷めたようなダイサギの姿も気になった。



 水元公園を抜け、桜並木を通って、権八池へ。昨年末にはここにヨシガモがいるとの情報もあったが、残念ながら出会えなかった。葛飾橋を渡って松戸へ戻り、坂川沿いに都市河川の浄化の様子を見る。悪名高かった坂川の水も古ヶ崎の浄化施設によって浄化され(多額の費用をかけたが)、驚くほどきれいになった。ここで運よくカワセミの姿を見たひとも。松戸神社で鳥あわせ。アカハラ、シメ、モズ、カワセミなど見られたのがほんの2〜3人と言うものも含め、合計36種の鳥を見ることができた。バードウォッチング初級者が多かったので、とくに珍鳥は出なかったが、それでも色や模様の微妙な美しさ、しぐさの愛らしさに鳥見の魅力を知ることができたようで、まずはお天気にも恵まれて、よい観察会となった。





☆水元公園で野鳥を見る

12月7日(土)午前9時〜12時

 葛飾区郷土と天文の博物館主催「江戸川野遊び道場」今年度最後の野外観察会は、水元公園で冬の野鳥を観察することになっていたが、残念ながら天気が悪い。9時集合だが、寒い上に、今にも雨が降り出しそうな天気のために、参加は3家族計8人と寂しい。こじんまりと出発。まずカモを見に小合溜へ向かう途中、さっそくオナガ、シロハラに出会う。散策する人もほとんどないせいか、鳥たちはのびのび、飛び交って肉眼で充分観察できる。園内の水辺にはコサギがじっとエサを狙っている。しかし、雨が降り出し、だんだん本格的な降りとなる。小合溜には期待のカモの姿がない。蓮の陰で雨宿りしているのだろうか?オオバンが1羽スイスイ スイスイと蓮の間を泳いで来て、たっぷりと姿を見せてくれた。しかし、この時期お目当てのカモに出会えず、がっかり。なんとかカルガモをスコープで観察。(左の写真はカルガモを見ているところ)
 雨の中を戻る途中のサンクチュアリー観察場所でアオサギを数羽じっくりと観察。さらに雨宿りしながら、アオジ、シジュウカラ、メジロ、コゲラの混群がパラパラと木の枝を飛び交う様をゆっくりと見せてもらう。コゲラは幹を上り下りしつつ、さかんに木をつついている。子どもたちははじめて見る「キツツキ」に感動していた。こんな雨の中、鳥を見に来た物好きな私たちへのごほうびみたい。
   さらに、もう一ケ所の観察場所ではカワセミも出現。しばらく枝に止まっていたが、確認できた子は少なくて残念。鳥の観察の合間に、公園の樹木の説明もあり、ラクウショウの気根もたくさん見た。幸い、雨がかろうじて止んだので、最後に鳥合わせをする。短時間だったが、23種の鳥を見ることができ、まずまずの観察会でした。
 鳥や野生動物の観察はそっとその姿を見せていただくもの、いつ現れるかは人間の都合ではどうにもならないこと、それだからこそ出会えた時の喜びは大きいと知ってもらえて野遊び道場だったように思う。
   
なすびさんのイラスト、カワセミとアオサギです。







☆野田市・三ヶ尾・二ッ塚の森と運河

11月24日(日)
コース:松戸駅から常磐線柏経由東武野田線梅郷駅下車→二ッ塚の森→三ヶ尾→利根運河→運河駅




  観察会当日の一番の心配は天気。もちろん、自然には逆らえない、雨には雨の、風には風の日ならではの発見があるけれど、寒くなってきたこれからの時期に雨は辛い。週間予報では「曇り&雨」から「雨」へとぶれて、「参ったなぁ」と思っていたら、当日はなんとか曇りの状態となった。風もなく、もうこれ以上の贅沢は言いません。松戸駅集合後、電車で東武野田線梅郷駅まで移動。梅郷駅ですでに待っていた方々と合流し、総勢35名になる。当掲示板の常連・たぬ子さんが小学1年生のポンきち君を連れて参加だ。  今回は野田市の二ッ塚の森と三ヶ尾を歩き、この一帯を野田市が開発から保全へと軌道修正し始めた経緯などを現地で説明しようという企画。

 手始めに通りすがりの雑木林の縁にあるシロダモ、ゴンズイなど赤い実をつける植物の観察。シロダモは雌雄異株、雄花をつける雄木と雌花と赤い実を同時期につける雌木を比較してみることができた。いま咲く雌花が受粉して実をつけるのは来年の秋、かなり気の長いタイプの植物である。二ッ塚の森には貴重なトンボが生息し、ミドリシジミが卵を産みつけるハンノキもある。猛禽類の繁殖場所でもある。かつてはサワガニも小水路にいたが、今はどうだろう?落ち葉を踏みしめて歩くとき、秋を満喫する気分。これまでも市民が手入れをしながら、保全してきた形が、市の保全の意向を受けて本格的に定着することを期待したい。途中、枝が低く垂れ下がったムクノキに出会い、さっそく黒く熟したムクノミの試食も。ぶらぶら歩きで、梅郷住宅団地の小公園へ。ここでちょっと早いが、お昼とする。

 昼食後、恒例の記念撮影を行ってから、再スタート。江川放水路をはさんで広がる三ヶ尾は斜面林に囲まれた広い谷津田。この一帯を大規模宅地開発する計画があったが、2年に渡る詳細なオオタカ調査をもとにオオタカと共存するまちづくりを提案した「利根運河の生態系を守る会」などの要望が入れられ、二ッ塚の森など含め80ヘクタールの保全策が実現の運びとなった。現在では休耕田化で荒れているが、田んぼがあれば、カエルやヘビを捕食する里山の猛禽、サシバの絶好の生息場所となる。というわけで保全策には田んぼの再生も検討事項として含まれる。秋から冬にかけて、ワシタカが多く見られるという三ヶ尾で、低く飛ぶタカを発見。なんとアマチュアの鷹匠が訓練中であった。腕にタカを止まらせて現れたのは若い女性で2度ビックリ。北米〜中米原産のタカとのことで、眼光鋭く見物の私たちを睨み、近づき過ぎたポンきち君には威嚇もしたとか。さて、このタカは×××ホークと聞き、メモもしたのに、結局メモをなくし、思い出せないお粗末。どなたか参加者で分かる方は掲示板によろしくお願いしたい。

 最後尾を歩いていたポンきち君が疲れてきて、遅れるうちに、一行を見失ってしまう。すでに利根運河の堤防も前方に見えているので、先に運河土手にたどり着き、運河駅に向かうことにする。運河ではコサギ、ダイサギが優雅な姿で飛び交い、カモもいて、じっくり鳥見を楽しめる場所。振り返ると見失っていた一行が運河の土手に上がってきた。しばし利根運河に関する説明などがあったようだが、やがて追付いて一緒に帰り道をたどる。薄日もさすようになり、派手さはないがケヤキ、エノキ、コナラ、イチョウなどが黄葉する理窓公園の雑木林も美しかった。約10キロを歩き、運河駅近くで解散。02年の屋外の観察会は今回で無事終了となった。



☆雑木林で遊ぶ

11月9日(土)午前9時〜12時

 葛飾区郷土と天文の博物館主催「江戸川野遊び道場」は、子どもたちを自然の中で思いきり遊ばせたいとの主旨で「とし」が先生となってすでに5年を経過。毎年参加するうちに、すっかり野遊び達人の域に達している子どもたちも。今回は市川市北国分駅から数分の堀之内貝塚周辺の林で遊ぶことにした。
  11月9日、快晴だが、北風が強く寒い。まずは林の落とし物を拾う。ドングリや松ぼっくり、木の葉、きのこなど眼につくものをそれぞれに拾っていく。以前はたくさんあった松ぼっくりが松枯れで少なくなったのが変化といえば言えるかも知れない。ドングリにも小さいものから大きなものまである。ここではコナラ、クヌギ、シラカシが主。ひとしきり、拾い物を終えたら、堀之内貝塚に移動。この広場で、拾ったものの品評会。ドングリの他にシロダモの赤い実やムラサキシキブのきれいな紫の実等々もあったようだ。
 そのあとは、竹トンボを作って飛ばす。「とし」があらかじめ下ごしらえした竹トンボに竹ひごを差してバランスを確かめる。ボンドで固定して、あとは思い思いに飛ばそうという試み。初めてにしてはみな結構、うまく飛ばす。その間に、フライパンでマテバシイとシイノミを炒る。興味津々で炒り具合を見つめるのは、食いしん坊の男の子たち。食べるということは自然への関心を呼び起こす一番の手がかりかも知れない。ドングリが食べられるということが意外である上に、マテバシイの味は「栗みたい」とまずまず好評だった。大人にはシイノミがおつまみにぴったりとの声も。炒ったドングリすべて売り切れて、まずはよかった。
  竹トンボでひとしきり遊んだ後は、貝塚の森を一巡り、黒く熟したムクノキの実も試食してみた。午前中は心配した風も、木々がうまい具合に防いでくれて、楽しく遊ぶことができた。車を心配することなく、自由に駆け回って遊べる空間は貴重、子どもたちを放牧すると、木登り、崖上りなど思い掛けない遊びを子どもたち自ら見つけだして、思う存分遊ぶことをあらためて確認できた。最年長の中学生の男の子は、竹トンボを一から手作りすることができた。ナイフは、道具として魅力的であり、使いこなせると、とても面白いと知ることもできたようだ。
   様々な体験は、眼には見えないけれど、子どもたちにとって小さな経験と自信の積み重ねとなることを期待して、これからもこの「江戸川野遊び道場」で多くの子どもたちと遊びたいとあらためて思った。




☆市野谷の森・思井の森の現状

10月27日(日)

コース:松戸駅から柏経由東武野田線 初石駅→大畦→市野谷の森→運動公園→思井の森→鰭ヶ崎駅


 天気予報は「晴れ」というが、深夜までの激しい雨に、「ホントに大丈夫か?」と不安だったが、天気予報大正解。観察会にはもってこいの、まるで磨き上げたようなピカピカの秋晴れとなった。
 今回は常磐新線開発で大きく変貌する流山市の市野谷の森と思井の森をめぐる。市野谷の森は「江戸川の自然環境を考える会」が発足当時からたびたび観察会を行ってきたなじみ深いフィールド。参加者は37名。東武野田線初石駅からスタート。ちょっぴりタイムスリップした感覚が味わえるのは、懐かしい田園風景が今もしっかり残る大畔地区。秋に実をつけるモチノキ、ムクノキ、シロダモなど見たり、味わったりしながら、市野谷の森へ。かつての森の入り口、自動車学校の裏に広がる森は跡形もなく、そこここに切り倒された木々が横たわり、切り株が散在する無惨な状態。春にはフデリンドウ、スミレなどいろいろの草花が咲き乱れ、秋には巨大キノコも出現した森の一角も、坂川源流のひとつ、牛飼沢の池も失ってしまった。開発現場の一部では遺跡調査が行われている。やがて、ここに森があったことも気づかないほど変ぼうを遂げるのだろうか?参加者からも「木を切るのは簡単だけと、木が育つには人の一生分くらいの時間が必要なのにね」と無念の思いが語られる。市野谷の森ではオオタカが毎年、繁殖をくり返していることから、市民運動の結果、開発は森の半分にとどめることになり、残り半分は「都市林」として保全されることになった。その残される森部分に入ると、なじみの市野谷の森だ。まったく変わっていない。このあまりに強烈なコントラストに困惑する。そもそもこれだけの森を無にすることに少しの痛みもなく開発計画が立てられたことが間違いだったとしか言い様がない。森を抜け、オオタカの定点観測地点のひとつから森を振り返ってみていたら、オオタカ出現。「元気ですよ!」のメッセージを送るように、旋回し、上昇と下降をくり返して見せてくれる。来春、この半分の森で繁殖が可能か、まだ心配は尽きないが、森の中には比較的新しい食痕もあって、健在ぶりを知ることが出来たのは、ひとまず喜ばしいことではあった。
   かつてお昼の休憩をとったこともある天神社の真ん前にど〜んとそびえる橋脚が常磐新線。あまりに唐突な巨大建造物が周囲の田園風景を激しく乱している。秋葉原からつくば市までをつなぐという常磐新線が、はたして開通に漕ぎ着けるのか、開通したとして、その周辺の宅地開発が思惑通りに進むのか、すべて未定の中、橋脚工事だけがお構いなしで進められている。
 昼食は運動公園でとり、午後は思井の森を目指す。ここも常磐新線通過によって、失われることが確実なところ。すでに森を貫く工事が進んでいる。現在のところ、小高い丘となっている森から常磐新線と附随する道路工事らしき現場を見下ろす感じだが、今後、周辺の森も徐々に切り開かれていくことになるだろう。思井の森にかつてあったニリンソウの群落自生地はすでに消滅。コウヤボウキがひっそりと咲いているあたりは残るのだろうか?(下見段階で見つけたと予告があったにもかかわらず、参加者の最後尾を歩いていた私は気づかずに通り過ぎてしまい、あらためて観察眼のなさを証明してしまった)。森の有り難みも失って知るのでは何にもならない。森の価値は金銭に置き換えられないものではあるが、何事もお金でしか判断できない連中には、ヒートアイランドの緩和、酸素の供給、保水、防災、癒しの効果まで、森なくして同じ効果を得るにはどれだけの費用を要するか算出して思い知らせる必要があるかも知れない。そんなことも考えさせられた観察会は、坂川に出ていったん解散。流山鉄道・鰭ヶ崎駅、JR武蔵野線南流山駅でそれぞれ帰途についた。



☆印旛村の谷津田めぐり

9月22日(日)
 

コース:松戸駅から新京成乗車→新鎌ヶ谷で北総公団線乗り換え→印旛日本医大前下車→印旛村の谷津田めぐり→印西牧ノ原駅(解散3:00pm 全行程 約10km→訂正12km)

 お天気が心配されたが、参加者は50名を越える。北総公団線「印旛日本医大前」駅から出発。駅から続く台地から下るとそこは、細長い谷津の最奥部分。早速観察会は始まる。アケビが実り始め、野菊が咲く谷津田を囲む斜面林にはサワフタギ、ゴンズイ、ガマズミ、ノブドウなどがそれぞれに個性的な実をつけている。トンボがそこここに見られる。ナツアカネ、アキアカネ、ノシメトンボ、マイコアカネ、マユタテアカネなど、アカトンボ系が飛び交う。谷津田では、すでに稲刈りがほとんど終わり、切り株から新らしい葉がでている。しかし、中には休耕田もあって、そこだけは荒れ地と化している。長谷津から、開けた田に出て、また、次の長谷津へと入る複雑な地形は、縄文時代に海が進入していた名残り。谷津の回りを囲む斜面林を中心に見て回ると、実にいろいろな生物が生息する豊かな自然が見えてくる。畔には彼岸花が丁度見ごろの花をつけている。このあたりはクマノミズキが多い。また、極めて珍しいシナノキの大木が数本あり、かつて繊維として利用されたことなどを“とし”が参加者に説明。谷津を抜けた台地上の集落には見事な姿のムクロジの大木があり、沢山の青い実をつけていた。また、東祥寺にはスダジイの巨木が数本あって歴史の古さを感じさせる。ここで昼食。午後もイヌショウマ、キツネノゴマ、オトコエシ、センニンソウ、ホトトギスなど次々に見ていく。葉の形がユニークなハシバミを初めて見る。虫の声もしみじみと秋を感じさせ、ジョロウグモ、ナガコガネグモ、トリノフンダマシ、巨大なイオウイロハシリグモなどクモも実に多く、自然度の高さを証明している。解散地点の「印西牧ノ原」駅周辺のニュータウン予定地ではやはりナンバンギセルも見ることができた。変化に飛んで、実に多様な自然を見せる谷津田の懐の深さを目の当たりにした観察会だった。

レポート2

レポート3


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